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建材としての漆喰の魅力

今日は、私たちが手がける「木の香りに包まれた本物の木の家」に欠かせない素材、漆喰(しっくい)の魅力について、少し専門的な視点も交えながらお話ししたいと思います。


漆喰は、日本の伝統的な建築において古くから使われてきた自然素材です。蔵や町家の白壁に用いられてきたその姿は、美しさだけでなく、実に理にかなった機能性を備えています。現代の住まいにおいても、漆喰はその性能の高さから、再び注目されつつあります。まず、漆喰の特筆すべき性能の一つに「調湿性」があります。漆喰は多孔質な構造をしており、空気中の水分を吸放出する力に優れています。たとえば湿度が高くなる梅雨の時期には、空気中の水蒸気を吸収し、逆に乾燥する冬場には適度に湿気を放出します。これは漆喰の微細な孔が呼吸をするように働くためで、室内の湿度を常に快適な状態に保ち、結露の発生やカビの繁殖を自然に防いでくれるのです。また、漆喰には強いアルカリ性という特徴があります。主成分の水酸化カルシウム(ca(OH)2)は、PH12〜13という高い数値を示し、この強アルカリ性がカビや細菌の繁殖を抑えてくれるのです。しかも、漆喰は空気中の二酸化炭素(co2)をゆっくりと吸収し、炭酸カルシウム(Caco3)へと変化していきます。これは炭酸化と呼ばれる反応で.壁が硬化するとともに、自然素材らしい風合いが深まり、耐久性も増していくのです。いわば、家が時間とともに育っていくような感覚ですね。さらに漆喰は、光をやわらかく拡散させる性質があり.室内に優しい明るさと落ち着いた雰囲気をもたらしてくれます。このような漆喰の性質により、古くから蔵や城の壁に使われ、食品の保存や防火にも役立ってきました。現代の家づくりにおいても、シックハウスの原因となる化学物質を使わず、自然素材で空気環境を整えることができるのは、大きな安心材料と言えるでしょう。


私たちが提供している「無垢の木を表した家」と漆喰の組み合わせは、まさに自然素材同士の調和です。木が呼吸し、漆喰が調湿と空気を整え、暮らす人の心と体をやさしく包み込む空間が生まれます。


漆喰は決して古い素材ではありません。むしろ、現代の暮らしにこそ必要とされる、本物の素材だと私は感じています。


...自然とともに生きる住まいをお考えの方には、ぜひ一度、漆喰の家の空気感を体感していただきたいと思います。...


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