木の家を建てる前にしておくべきことはありますか?
A.木の家を建てる前に木材の性質を知っておくことが大切です。
木材の性質を知ることから
木のぬくもりを感じることのできる木材住宅は鉄筋住宅にはない良さがあります。
軽くて強くてぬくもりを感じることのできることが自然素材の強みなのですが、一方で均一性に乏しいことも…。
木材には木材の良さが、鉄筋には鉄筋の良さがあります。
木の家を建てる前に、木材の良いところと、ここは少し鉄筋には劣るかもといったところもしっかりと把握しておきましょう。
そうすることで、資金的な面とこれから木材住宅に住んでいくうえでの心構えもできてきますよ。
木材の性質
木材のいいところは衝撃を吸収するところです。
これが最近の耐震工法にも大きな影響を与えているようで、地震に強い木材住宅がどんどん作られているんです。
また、熱を伝えにくいので高い断熱性があるところも見逃せません。そして、木材の一番の特長として切る・掘るなどの加工が自由自在なところも木の特長と言えます。その気になれば釘を一切使わない建築法もありますよ。
一方で木には弱点もあるのです。
それは、腐りやすい、材質が均一ではない、変形しやすいというところです。
これはこの後で説明する木材の材質によっても変わってきます。
国産無垢材の長所と短所
木の種類によっては、腐りにくい・シロアリに強いものもあります。
国内産なので搬送時の環境負荷がなく、強度が強いため扱いやすい点が大きな長所となります。
短所として挙げられる点は、割れやヒビが出やすいところです。
海外無垢材の長所と短所
国内無垢と比較するとコストが安い・段面の大きな木を入手しやすく節も少ない点が大きな長所です。
短所は腐りやすい・シロアリに弱い・輸入のため、移動に対する環境負荷が大きく、無垢材なので割れやヒビが出やすい点です。
集成材の長所と短所
無垢材に比べて安価な点と断面の大きな材を作れます。さらに割れやヒビが生じにくいです。
短所は、腐りやすい・シロアリに弱い点です。
集成材なので、接着剤を使うことで健康被害の心配を拭うことができません。
まとめ
予算の関係もありますが、できれば国産無垢材にこだわりたいところです。
集成材と海外無垢材はどちらも悩ましく一長一短があるのですが、最終的に予算との兼ね合いとなるのは間違いないでしょう。
国産無垢材をおすすめしたいのは、腐りにくい・シロアリに強いという点です。
これは国産無垢材だけのメリットです。
どうしても高いというイメージがありますが、腐りにくいこと、シロアリに強いことは長持ちするということです。
このあたりの費用対効果をどこまで考えることができるかで決まってきます。
現在では、優れた防蟻処理などもできるのですが、もともとの素材を活かすのでしたらやはり国産無垢材にこだわりたいところです。
木の家を建てる前にまずはそのあたりをしっかりと考えてみましょう。