外壁を長持ちさせる雨仕舞いの通気胴縁・水切り・換気棟の基本を解説
外壁を長持ちさせるために大切なのは、「雨水を入れないこと」より、「雨水の侵入をできるだけ防ぎ、入っても外へ逃がせること」です。
これを「雨仕舞い(あまじまい)」と呼びます。
家は、雨風や結露によって、どうしても水分が外壁内部に入ることがあります。
その水をきちんと外に排出し、乾かせる仕組みが整っていると、外壁や柱が傷みにくく、家は長持ちします。

雨仕舞いの基本3つ
| 原則 | 内容 |
|---|---|
| 重ね | 水が下へ流れるよう、外壁材・シート類は「下→上」の順に重ねる |
| 連続 | 通気層や水切りが途中で途切れないこと |
| 排水 | 入った水が確実に外へ出る“出口”を作ること |
どれかが欠けると、壁内に水が溜まり、カビや腐れの原因になってしまいます。
通気層と通気胴縁|「乾く壁」を実現するポイント
外壁仕上げ材の裏側には、空気が流れる通気層があります。
この層のおかげで、壁の中に入った湿気や水が自然に抜け、乾燥します。
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通気層は15〜18mm程度の厚みを確保するのが目安です
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下(基礎付近)と上(軒裏付近)に空気の出入口を作る
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小動物が入らないよう防虫ネットを設置
さらに、通気層を確保するために使うのが通気胴縁です。
これは外壁材を支える下地でもありますが、壁の通気を止めないよう、縦方向に施工するのが基本です。
水切り|入った水を“見える場所”に逃がす
水切りは、外壁の裏に入った水を、建物の外へ誘導するための金物です。
| 場所 | 理由 |
|---|---|
| 土台水切り(基礎部分) | 壁内の水の“出口”。ここが機能していないと水が溜まる |
| 窓まわり | 外壁の中で最も雨漏りが起きやすい部分 |
| 外壁の角(入隅) | 水が集まりやすいので、排水経路を確保する必要あり |
特に大切なこの3箇所が正しく施工されているかどうかで、外壁の寿命が大きく変わります。
換気棟|屋根の上から湿気を抜く
壁の通気層から抜けた湿気は、屋根の一番高い部分にある換気棟から外へ排出されます。
もし換気が不十分だと、小屋裏に湿気が溜まり、断熱材や木材が傷む原因になります。
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壁→軒裏→小屋裏→換気棟へと空気が流れるように
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設計の段階で換気量が足りているかを確認
外壁は「乾かせる」家ほど長持ちします
雨仕舞いは、派手な工事ではなく、設計と施工の積み重ねです。
通気層・水切り・換気の3つが正しく整っている家は、年月が経っても外壁が傷みにくく、住まいの寿命が長くなります。
明陽住建では、見えない部分こそ大切にし、「長持ちする家づくり」を行っています。
まずはお気軽にご相談ください。
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