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社長のひとり言

床の間

高級な和風住宅は別として、最近では、ほとんど見なくなった「床の間」ですが、昭和の時代には、どんな住宅にも和室があれば必ずついていました。建売住宅にも、和室があれば必ずついていました。2階にしか和室がなくてもついていました。...物置になっている光景をよくみましたか...

今日は、そんな「床の間」に触れてみたいと思います。

かつての和風住宅には客間として座敷が設けられ、床の間には掛軸や花が飾られるのが一般的でした。床の間の起源には「寝床」説、「仏壇」説、貴人の座所である「上段」説などの議論がありますが、いずれにしても、寝殿造りから書院造りへと住宅建築が変遷していく過程でその形式が確立しました。茶の湯が普及すると数寄屋と呼ばれる茶室には簡略化されたさまざまな床の間が工夫され、住宅建築にも取り入れられてきました。自然素材を用いたシンプルなデザインという数寄屋造りの伝統を受け継ぎ、暮らしにあった洋の要素も取り入れたのが、現代の和風住宅といえるでしょう。背後にガラスをはめて庭を見せ、建具を閉めれば軸を掛ける壁になるような、斬新なデザインの床の間も見られます。一般住宅でも和室の壁沿いや三角の隅を利用して、板材、塗り材、石材などを敷くだけで、四季折々の飾り物を置く場としての床の間が生まれ、暮らしに潤いをもたらします。

...格式ばった床の間ではなく、数寄屋風に自由な発想で、床の間を取り入れてみてはどうですか?...思わぬ「癒し」の空間になるかも...

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