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茶室の歴史

今日は、数寄屋造りの原点、茶室の歴史に触れておきます。

鎌倉時代に普及した茶は次第に民間に広まり、室町時代の将軍邸では書院座敷で茶会を伴う饗宴が開かれました。その頃、ひなびた草庵で亭主が自ら客に茶を点てる、侘茶(わびちゃ)も行われています。室町時代末期の茶人、武野紹鷗(たけのしょうおう)が示した草庵茶室の造形は、その弟子である千利休が深化させ完成をみました。以後、古田織部、小堀遠州らが好みの茶室を展開させていきますが、躙口(にじりぐち)、点前座(てまえざ)、下地窓(したじまど)、露地(ろじ)といった利休の創案は現在も受け継がれています。

欧米の建築様式の影響を大きく受けてきた日本の建築物の中にあって、和風をそのまま残してきたのが茶室といえるでしょう。しかし、現在では茶道人口の減少や、敷地のゆとりのなさから、独立した正式な茶室はまれになっています。和室の客間の一角に炉を切って茶室を兼ねる例が多く、マンションの一室でも茶室は可能です。...茶室は無理でも、自宅のリビングを茶の湯の場として、テーブルで静かに茶を点てるのも、和の暮らしを楽しむひと時となるのでは...

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