設計よりも大切なもの
2025/06/02
家を建てるとき、真っ先に思い浮かべるのは「設計図」かもしれません。確かに図面は家づくりの出発点ですし、細部にわたって図示された設計は、完成した家のカタチを決める重要な要素です。
でも、私は最近、こう思うようになりました。「本当に大切なものは、図面には表れない」と...
家づくりは人づくりから
私たちが建ててているのは、単なる「箱」ではありません。ご家族のこれからの人生を支える「居場所」であり、「心の拠り所」でもあります。
だからこそ、私たちはお客様との会話を何よりも大切にしています。「どんな暮らしがしたいか」「どんな家族の時間を大切にしているのか」「将来、どんな風に年を重ねていきたいのか」その思いを丁寧に受け取ること。そこからすべてが始まります。図面を描くのは、その後です。
原点に立ち返ると見えるもの
私は長年この仕事をしてきて、気づいたことがあります。どんなに合理化が進んでも、どれだけ技術が進んでも、「人と人との信頼」と「丁寧な手間」だけは、けっして省いてはいけない...それが「家づくりの原点」だと思っています。
例えば、木の性質を見極め、適材適所で組むこと。例えば、施工現場での大工さんの一手間、例えばお施主様のちょっとした不安を聞き逃さない姿勢。どれも設計図には描かれていません。でも、それらがあるかどうかで、家の「質」も「空気」も大きく変わるのです。
設計に魂を吹き込むのは、人
良い設計はもちろん大切です。でも、設計だけでは家は完成しません。そこに込められた思いをくみとり、形にする人の「姿勢」や「気持ち」があって、初めて家は「生きた空間」になります。
私たちが目指しているのは、「住む人に寄り添う家」です。そのためには、図面以上に大切なものを見落とさず、手を抜かず、向き合い続けること。それが、私たちの家づくりです。
最後に
もし、あなたが今、家づくりを考えているなら...「どんな間取りにしようか」よりも「どんな暮らしがしたいか」から考えてみてください。その答えを一緒に見つけて、形にしていくのが、私たちの役目です。
...設計よりも大切なもの。それは、人の想いと信頼関係、そして、家づくりを楽しむ心なのかもしれません。...
