軒下
2021/06/17
軒が深いのは日本の屋根の特徴です、風雨から家の壁や土台を守り、夏は強い日差しを防ぎ、冬は室内への採光を妨げないという働きをしています。軒下に縁側を設け、さらに軒先に軒びさしを張り出す形が従来の日本建築には多く見られます。深い軒下には雨よけ、日よけのできる空間が生まれ、地面からやや上げて石や石灰などを敷いた通路が便利に利用されました。農家では収穫物を干したり、農作業を行うのに欠かせない場となっていました。
洋風建築の普及とともに屋根の形は変化し、深い軒を持つ住宅は少なくなりました。しかし、夏の高温多湿、冬の寒さと乾燥という日本の気候風土に会った、自然と融合する建築への模索も始まっています。外と内をつなぐテラスやデッキの人気も、軒下や縁側の効用を現代の暮らしに取り入れる一つの形といってよいでしょう。狭い軒下でもタイルやレンガ、玉砂利などの通路にすれば歩きやすく見た目も美しく、泥の跳ね返りを防ぐこともできます。
...「雨楽な家」は、軒を深く(樋先まで900)を基本としています。もちろん敷地上、法規上の問題でできない場合もありますが...軒下のスペースもうまく設計に取り入れています...