地震に強い木の家を建てる4つの方法
地震に強い木の家を建てる方法についてご説明します。
地震に強い木の家を建てる4つの方法とは
日本で1995年1月に起こった阪神・淡路大震災では、木造住宅が倒壊、半壊し、数多くの犠牲者が出る事態となりました。
地震後の調査で倒壊、半壊した建物の多くが、十分な耐震性を持っていなかったことが分かっています。
現在は、建築基準法も改正され、耐震性が一定の基準を満たしていない建築物は建てられなくなっています。
つまり、法改正後に新築された住宅は、一定の基準以上の耐震性を持っています。この基準を満たしている以上、鉄筋の家でも木の家でも基本的な耐震性に大きな差はないということです。
南海トラフ地震の危険性があると言われている昨今では、地震への備えをしっかりしておきたいと願うのは当然のことです。
では、どうすれば地震に強い木の家を作ることができるのでしょうか。
地震に強い家にする方法1.家の形はシンプルに!
阪神・淡路大震災をはじめ、地震によって倒壊した家の構造を見ると、2階下部に空間を開けてガレージにするなど「オーバーハング」と呼ばれる形式の家や、L字型などの変形住宅は被害が大きかったということが分かっています。
逆に、倒壊などの被害が少なかった家は、真四角に近い形状をしていました。
地震に強い家にするには、家の形はこだわらずシンプルにするのが良いでしょう。
地震に強い家にする方法2.壁で家を支える!
周りを取り囲む壁の数や柱と柱の間隔によって、耐震性は変わり家の中に設置する壁が多いほど、耐震性は高くなります。
つまり、耐震性だけを考えると、できるだけ多くの壁で空間を仕切った方が良いということになりますが、あまりに多くの壁や柱を作ってしまうと、部屋が狭くなり、開放感が無くなってしまいます。
また、外周の壁は家全体を支える役割を持っています。
一方向に大きな窓を作る構造は、家を3枚の壁で支えるのと同じような構造になってしまうため、耐震性が低くなってしまいます。
地震に強い家にする方法3.通り柱をつくる!
2階建て構造の家で、1階から2階まで通った柱を「通り柱」といいます。
この通り柱があると、家の1階と2階の一体化が強化され、家全体で地震に持ちこたえる強さを持つことになります。
地震に強い家にする方法4.金物接合を行う!
一般的な木造住宅は、一方の柱や梁の先端を削り、もう一方に穴をあけて組み立てるという方式ですが、この方式は、地震などの大きなカがかかると抜けてしまう可能性があります。
金物接合は、接合部を金物でしっかり一体化するため、大きな地震のカを受けても抜け落ちるということもなく、地震に負けない構造を維持します。
まとめ
地震に強い木の家を建てる方法についてご説明しました。
地震に強い木の家を建てるには、通り柱を設けたり、金物接合を行うことで地震に強い木の家をつくることができます。
木の家は、強度を保ちながら柔軟性も持ち合わせているため、実は地震などの揺れにも強いのです。