ブログ記事

社長のひとり言

天井

屋根の構造材を室内から隠す天井は、仏教建築に伴って中国よりつたわり、平安中期ごろには住宅にも張られるようになりました。和様の建築が広がると低い天井が好まれるようになり、屋根の構造材より下に格子を組んで板を張る格天井が生まれ、書院造りで用いられる格天井のつくりは格式に応じて変化しています。数寄屋造りになると、細長い棒状部材を並行に渡し、薄板を重ねて並べる竿縁天井が主流となり、一般住宅にも多く使われてきました。

狭い空間に広がりを表現する茶室では、天井にも工夫が凝らされ、それが一般住宅にも取り入れられています。その1つが平天井との間に小壁を挟んで組む「掛込天井」です。垂木、小舞、裏板を見せて化粧屋根裏の雰囲気を出した勾配天井で、和室に自由で変化のある空間をもたらします。天井は住まいの空間構成要素として重要で、今日の和風住宅ではさまざまなデザインが楽しめますが、併せて、空調、照明、、遮音といった機能面も重視する必要があります。

...雨楽な家は、木表しなので、天井は張らない部屋が多いですが、天井を張る部屋でも、わりとシンプルに、和紙や杉板を平に張っています。...

最近の一般住宅では、和室でも天井を高くする傾向がありました(2.5〜2.7m)が、ここにきて、天井は低くしろ、2.1mあれば十分だ、その方が、趣があっていい。...ある建築家のセミナーで、こんなメッセージをいただきました。...

一覧に戻る

お問い合わせはこちら