ブログ記事

社長のひとり言

玄関

歴史...住居への出入り口である玄関は、歴史を経て形成されてきた日本独特の建築空間です。「玄関」は本来、禅に入門することを意味する言葉で、最初にそう呼ばれたのは禅寺の方丈の入り口でした。中世の絵巻では、神殿造りの建物周囲広縁からの人の出入りが見られますが、玄関に当たるのは主人が牛車やこしを乗り入れる南庭正面の階段部分です。武家住宅では主人のかごが着けられる式台付き土間が玄関となり、次第にこの空間が玄関として定着していきました。

現代...現代でも和風住宅の玄関扉は、開閉時に場所を取るドアではなく、木製の引き戸が落ち着きます。玄関は内と外をつなぐ空間なので、収納量に配慮した下駄箱、コートや傘の収納棚などの設備も必要です。収納棚の扉裏には姿見を付けると、外出前の全身チェックに役立ちます。近年、土間と床との段差は25センチ以下と低く造られるようになりましたが、安全のための手すりや、履き物の着脱の助けとなる腰掛けにも配慮したいものです。

...最近のバリアフリー化で玄関土間と床の段差が全くない(段差0)というものをたまに見ますが、この場合、土間と床の境にグレーチングを設けておかないと外のホコリが床の方へ入ってきてしまいますよ...注意...

一覧に戻る

お問い合わせはこちら