住まいの理想型「平家」
2020/12/24
平家を建てたいと考える人が増えています。国交省による建築着工統計調査の平家新設着工棟数の推移を見てみると、2014年32474棟、2017年42058棟、2019年には48491棟と増加し、5年で約1.5倍になっています。居住専用住宅に占める割合は2019年10.7%に。バリアフリーの基本型である平家は、住む人を選ばず、すべての人に優しい包容力を持っています。ワンフロアーで階段の上り下りがなく、移動の負担が少ないので車椅子でも安心です。地震時もすぐに外に出られます。動線がシンプルで暮らしやすく、室内から四季のうつろいを楽しむことができます。家族みんなが同じ階にいるので、いつでも家族の気配を感じコミュニケーションがとりやすい、構造的に2階建てより強風や地震に強く安定しやすく、外装メンテナンス時に足場が不要なのでその分費用が安く済むといったメリットもあります。一方、デメリットは平家向きの土地探しが都市部では難しいこと、同面積の2階建てに比べ屋根や基礎の面積が広くなり、坪単価が上がります。当然、2階からの眺望もありません。周辺環境によっては日照や通風が悪くなり、防犯面やプライバシー確保に不安があり、水害にも弱い。などのデメリットも考え検討することが必要です...実際、「雨楽な家」でも、平家が増えてきています。家族の形態が変わりつつあるのででしょうか?...