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夏を涼しく過ごす。先人の知恵を活かす


現代の夏は、猛暑.酷暑という言葉が生まれるほど、気温が高くなっています。熱中症にならないように冷房器具を使って室温を調整して体調管理をすることが大切です。けれど、冷房の風に長時間当たることが苦手な方は、頼りすぎてしまうとかえって体調をくずしてしまうことがありますから注意が必要ですね。!..そこで、今回は冷房器具のなかった頃の人たちはどのように、高温多湿な日本の夏を過ごしていたのか?先人の知恵をさぐってみることにしました。現在の猛暑とは夏の暑さが違う...賛否両論あるとは思いますが...先人の風情ある夏の涼の取り方を見ていきましょう...ちなみに文献によると、平安時代は、夏がかなり暑かったようです...





はるか昔の人たちは、どのように涼んでいたのでしょうか?その「涼」のとりかたは、エアコンなどの冷房器具がなかった時代だからこそ、先人たちの知恵が活かされています。目や耳から「涼」を感じることで、風情を感じる心地良い時間が生まれます。夏をより快適に過ごす知恵を、そのルーツを知りながら上手に取り入れていきましょう。!





1)打ち水...そのルーツは、戦国から安土桃山時代を経て成立した「茶の湯(茶道)」での礼儀作法のひとつとして「打ち水」が行われていました。その後、江戸時代になって一般の人々へも浸透していきます。その目的は、夏の暑さを和らげて「涼」をとったり、土埃をおさえることのほかに、お客様を招くときに玄関先や道に水を撒くことでお清めの意味もあったといわれています。





最も効果的な時間帯は朝と夕方。昼間は避けた方がいいと言われています。理由は、昼間は気温が高すぎるため打ち水をしてもすぐに蒸発してしまうため、その蒸発した水分により湿度が一気に上がり、不快感が増すこともあるからです。





現代では...打ち水でより効果があるのは、土や芝生ではなく、アスファルトの道路やコンクリートなどです。打ち水をすることで、水が蒸発する際に周囲の温度を下げることができ、濡れた地面を通る風も冷やされて涼やかになります。マンションなどでは、ベランダに水を撒けば、室内に入ってくる熱気を和らげることができます。風呂の残り水を利用するなど、水の二次利用を意識すれば、エコにも繋がり理想的です。









2)簾(すだれ)、葦簀(よしず)...その歴史、すだれは、万葉集にも出てくる古い歴史のあるもので、その目的も現代と同じく日よけや部屋の間仕切りとして使っていました。よしずは、起源が定かではありませんが、江戸時代には原料の葦を使った屋根や天井の建物が作られていたようです。





効果的な使用方法は、どちらも部屋に日差しが差し込まないように、遮る効果があり、また窓との間に空気の層を作り室内へ直接熱が伝わらないようにカットする効果もあります。さらに、竹や葦の間を通り風が流れて涼しく感じるので、夏に欠かせない必需品となっていました。





現在では、天然の素材だけではなく、樹脂製の軽いものや小さめのすだれやよしずも販売されています。窓からの日差しを遮るため、断熱効果があり、エアコン代の節約にもなります。また最近では、平安時代の寝殿造のように、天井から吊るして、簡易間仕切りとしても使われるようにもなっています。









3)うちわ...中国から渡来したうちわが現代のような形になったのは、室町時代からだそうです。それまでは威厳を正すために位の高い人が顔を隠すために使っていましたが、扇ぐことで暑さをしのいだり、火を起こすための送風を目的に使われるようになりました。









ハンディファンなどの便利なアイテムがたくさんある時代ですが、ゆったりと自分のペースで調節できる「うちわ」だからこそ、刺激的な涼しさではなく、体に優しい「涼」を感じることができ、風情があります





...思いついたもをあげてみましたが、他にも、風鈴..金魚鉢etcありますが、上記にあげたものは、現代でも実用的に使えると思います。特に、「簾」は「雨楽な家」にはピッタリのアイテムです...









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