差鴨居(さしかもい)とは?鴨居と違うポイントは役割・サイズ感
2023/07/11
目次
日本の住宅と引き戸文化
日本の住宅の特徴的な建具に、障子や襖といった引き戸があります。ドア(開き戸)のように開閉に場所を取らないという利点から、室内が洋風化された現代でも、変わらず盛んに用いられています。
引き戸は、限られた空間を無駄なく使える合理的な仕組みです。家具配置の自由度が高く、動線を妨げにくいという点も、時代が変わっても色あせない魅力なのかもしれません。

建具を支える「鴨居」と「敷居」
建具をはめ込むには溝を掘った横木が必要になります。上方に鴨居、床面に敷居が設置され、襖や障子といった建具はその間で安定して動きます。
普段あまり意識されることのない部材ですが、襖や障子がスムーズに開閉できるのは、この鴨居と敷居の存在があってこそです。建具の建て付けや使い心地を左右する、非常に重要な役割を担っています。

差鴨居とは?通常の鴨居との違い
差鴨居は部屋の出入り口などで柱間を広く取りたい場合に用いられる、厚みのある太い平角材の鴨居です。
端部は柱にしっかり差し込まれ、屋根や床の荷重を受け止める梁(はり)のように構造材としての役割を担っています。単なる建具の受け材ではなく、開口部の強度の確保にも役立っています。
意匠部材でありながら構造材でもある。美しさと利便性を両立しているところに、日本の木造建築らしい合理性が感じられます。
鴨居の役割や、差鴨居・長押など和室の部材の種類については、こちらの記事で解説しています。
和室における鴨居の役割って?差鴨居と長押の違いも解説!
サイズ感の違いが生む役割の違い
鴨居は、主に建具を支えるための部材です。一方、差鴨居は断面寸法に厚みを持たせることで、強度を高めるという構造的な役割を兼ね備えています。
部材のサイズ感の違いが、そのまま機能の違いにつながっていると言えるでしょう。
現代の和風住宅をフレキシブルに活用するアイデア術
かつて一般的だった、「座敷の廊下側に障子」「間仕切りに襖」といった造作は少なくなりました。生活様式の変化や、住宅性能に対する課題が背景にあるのでしょう。
現代和風住宅の暮らしには、木を素材とし床の広い空間が人気です。
吊り戸の活用
和風住宅をフレキシブルに利用するための間仕切りとして便利なのが、吊り戸です。
上部にレールを取り付けて開閉する仕組みで、足元はフラットになります。段差がないため動きも安心、掃除がしやすいという利点もあります。
片引き戸、引き違い戸などの種類があり、引き込み戸にすれば建具が壁内へ収まり、より開放的な使い方も可能になります。
和の雰囲気を活かす工夫
障子を両面張りにした袋障子など、デザインによって和の雰囲気を味わうこともできます。見栄えが良くなるだけでなく、室内に差す光が拡散することでよりやわらかくなり、眩しさが抑えられます。
伝統的な建具でありながら、現代の空間にも自然に溶け込む。日本の住まいの面白さは、こうしたところにも感じられます。
ぬくもりのある和室に仕上げるお手伝いをいたします
差鴨居は、通常の鴨居と比べてサイズに厚みを持たせることで、構造的な役割を兼ね備えています。
建具を支えるだけでなく、開口部の強度にも関わる存在。見た目の違い以上に、役割の違いが明確な部材と言えるでしょう。
和室や和風空間を考える際には、こうした部材の意味を知ることで、設計や空間の見え方がより興味深く感じられるのではないでしょうか。
鴨居や差鴨居、障子といった和の要素は、木の家との相性が非常に良いと言えます。
素材の選び方や空間の見せ方が分からない、無垢の家でどんな和室を仕上げられるのか知りたいとお考えの方は、ぜひ一度ご相談ください。
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