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東求堂(とうぐどう)に学ぶ

住まいの本質を確かめたくなると、私はふと京都へ足を運びます。とりわけ、銀閣寺の境内に佇む東求堂には、折に触れて訪れています。私の好きな建物の一つです。静かな空気に身を置くたび、「建物の価値は面積ではなく、思想の密度で決まるという確信が、より鮮明になります。

・四畳半に宿る設計の知恵

東求堂の内部にある「同仁斎」は、わずか四畳半です。けれど、天井高の抑制、床の間の設え、視線の抜けを計算した開口部の配置により、実面積以上の広がりを感じさせます。私たちが現代住宅で目指す「コンパクトで心地よい住まい」は、実はこの時代にすでに完成されていたのです。

余白を設計する:物を置かない空間を意図的に残す。

視線を導く:庭と室内をゆるやかにつなぎ、奥行きを生む。

素材で語る:木、紙土。経年変化を美しさに変える選択。

これらは、コストや面積に頼らない「質」の設計思想です。

・住まいを「整える装置」として考える

東求堂は単なる建物ではなく、心を整えるための空間装置でもあります。光はやわらかく拡散し、音は吸収され、季節の気配が静かに入り込む。住む人の所作が自然と丁寧になる。そんな環境が日常の質を底上げします。

現代の住まいづくりでも、私たちは次の点を大切にしています。

1.光の質を設計する:直射ではなく反射光で満たす。

2.動線を簡潔に:迷わない、無理のない動き。

3.自然との関係:窓は景色を「切り取る」ためにある。

...大きく建てることより、長く愛されること。東求堂が教えてくれるものは、流行を追わず、本質に向き合う姿勢です。私たちは、住まい手の暮らしに寄り添い、時間とともに深まる家を一棟一棟丁寧に形にしていきます。...

...小さくても豊かに。

静かでも力強く。

東求堂の精神を、現代の住まいへ。...

 

 

 

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