漆喰と珪藻土、シラスの違いは何ですか?またその特徴には何がありますか?
どれも室内の内装などによく使われる塗り壁の素材ですが、原料が違います。
漆喰・珪藻土・シラスはどれも天然の成分を利用した塗り壁です。
漆喰・珪藻土・シラスはどれも室内の内装などに使われる壁土の素材です。中でも最も古くから使われているのが漆喰で、これは何千年も前から世界中で使われている素材であり、それほど昔に漆喰の壁が使われていたことがわかるほど耐久性にも優れています。吸湿性に優れてることで知られており、室内の湿気高い時には湿気を吸い、低くなると水分を放出して室内の湿度が一定になるように働きかけます。
こうした調湿作用は、珪藻土、シラスなども持ち合わせており、どれもカビの生えやすい部屋などに使うことで、カビを抑えたり、結露がしにくくなったりする効果があります。イメージでは漆喰が最も調湿作用に優れていると思われがちですが、実際には珪藻土やシラスのほうが調湿効果が高いというデータもあります。また、最近人気のシラスは、調湿効果に加えて、防臭効果にも優れており、新築でもシックハウスの原因になりそうな臭いがほとんどしなかったり、料理の臭いなどが家に残ることもほとんどありません。
この3つの根本的な違いは、その原料です。漆喰の主成分は消石灰とよばれるもので、いわゆる石灰岩です。珪藻土は、珪藻、つまりプランクトンが太古の昔に堆積したもの、そしてシラスは火山灰が堆積したものが原料となっています。また、漆喰とシラスは天然成分のみで作られますが、珪藻土の場合は接着剤が配合されるため100%天然成分というわけにはいきません。接着剤を入れるので、珪藻土の持つ調湿効果が失われるという人もいますが、実際にはそれでも漆喰よりも高い調湿効果があるのです。
また、3つの壁材のうち漆喰は白っぽい色でしか使うことはできませんが、珪藻土とシラスは色素を持つ岩石などを混ぜることによって、カラーバリエーションが豊富です。壁の色は部屋の雰囲気を左右するので、好みの色で塗ることができるのはメリットといえるかもしれません。とは、見た目の質感なども違いますので、比べてみて質感で判断するのもよいでしょう。
まとめ
漆喰・珪藻土・シラスはどれも天然成分を主に使った壁材です。調湿効果があるなど、共通したメリットもありますが、数千年も昔から使われる丈夫な漆喰、塗りやすくて調湿効果に優れた珪藻土、調湿効果に加えて消臭効果にも優れたシラスなど、それぞれ違いがあるので、比べてみるのが良いでしょう。