木の家を建てたいですが、火事が心配です。木の家の防火対策には何がありますか?
木の家が燃えやすいというのは間違いです。
火事が心配なら、木の家がおすすめです
火事が心配だから木の家は避けたほうがいいかな?という人がいますが、それは間違いです。たしかに、薪で火を燃やしたり、山火事が起きたりと、木は燃えるイメージがあるかもしれません。しかし、実際には木は決して燃えやすい素材ではありません。
木は燃えにくい
ベニヤのような薄い板や、枯れた木の枝など、確かに燃えやすい木もあります。こうした木がなぜ燃えやすいのかというと、含んでいる水分の量が少なくて、薄さや細さにより表面積が広く炎が空気を取り込みやすいためです。火が燃えるためには酸素が必要ですから、酸素が供給しやすいとどんどん燃えてしまいます。
しかし、実際に家の柱に使われる木材は、一辺が10cmもあるような太い木です。しかも、まだ内部には水分が含まれています。こうした木材を火の中に入れるとどうなるかというと、すぐに表面が黒く焼け焦げてしまいます。しかし、これは表面が炭化しただけで中までも得たわけではありません。こういった太い木は、表面が燃えるとそこに炭化層ができて空気を遮断し、中まで燃えにくくなるのです。その結果、15分程度燃やしただけでは、表面が焦げただけで中は全く燃えていないままなのです。
柱が残れば逃げられる
実際に火事になったときに、命を脅かす危険のひとつは家屋の倒壊です。しかし、木の家は太い柱が気でできており、先述のようにかなり長時間燃えても中は燃えないため家の骨組みはなかなか崩れることはありません。その結果、万が一の火事にも住民が逃げる時間を確保しやすいのです。鉄骨などは確かに燃えませんが、長時間熱を加えると溶けて曲がったりするので、意外と火事の場合には危険があります。
有毒ガスもでにくい
火事になると建材などに使われている化学物質が燃えて、有毒ガスが発生し、それが原因で命を落とすこともあります。天然素材である木をふんだんに使い、壁紙などを極力使わずに木の質感を生かした家であれば、燃えた時でも有毒ガスが出にくいので有毒ガスを吸うリスクも少なくなります。
難燃性のカーテンなどでさらに燃えにくく
それでも対策をするに越したことはありません。カーテンやじゅうたんなどは難燃性のものを使って、火が燃え広がるのを防ぎましょう。布はどうしても燃えやすいので、難燃性のものを使うことで火事が広がるスピードはかなり抑えることができます。:
まとめ
木は大きさや種類によっては燃えやすい素材ですが、建築に使われるような太い柱はそう簡単には燃えません。有毒ガスの発生も抑えるため、火事の際に命を守るなら木の家は非常に優れているといえるでしょう。難燃性のカーテンなどを使えばさらに安心です。