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社長のひとり言

欄間

座敷と次の間の境にある長押の上部の小壁部分の開口部に、障子や透かし彫りの板、格子などをはめ込んだ欄間は、平安時代の仏堂に油火などの煙抜きとして設けられたのが起源とされ、その目的は採光、通風、換気、装飾でした。初期には単純な竹の節欄間や格子組み欄間などでしたが、時代が進むにつれて装飾的な細工が施されるようになり、筬欄間や菱組、麻の実葉などの組子欄間、透かし欄間、彩色を施した板欄間、華やかな彫刻欄間などが登場しました。

現代では、各部屋の独立を重視し冷暖房効果を高めるために、伝統的な欄間を設けることは少なくなりました。一方、採光や空間を広く感じさせるために、欄間にガラスをはめ込む設計が増え、透明ガラスのほか、さまざまな意匠のすりガラス、ダイヤガラス、和ティストのステンドガラスなども喜ばれています。今では手に入りにくい繊細な細工の組子や彫刻、レトロなガラス細工を古道具屋で手に入れ、リフォームや新築時に和風の装飾としていかず例もみられます。雨楽な家でも、欄間を希望されるお客様はほとんどいませんが、5年前に建てられたお施主様で、建て替え前の家に付いていた欄間を父親がこだわっていたものなので、新しい家に使いたいということで、設計時に計画して、建物解体前に、大工さんと建具屋さんで、きれいに取り外し建具屋さんが一部加工して新築の家に組み入れました。立派な筬欄間でしたので素敵に仕上がりました。

...私たちは、お施主様の思い入れ、こだわりを大切にしています...


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