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社長のひとり言

棟から葺き下ろされた屋根が建物の端より外に出ている部分を軒といいます。雨が多く、夏の日差しが強い日本の気候が、家を雨や強い日差しから守る軒という独特の構造を生み出し、屋根を美しく見せる軒反りや化粧軒裏を発達させてきました。最近では、浅い軒の家が多くなってきました、なかには軒がまったくない家までよく見かけるようになりました。実に嘆かわしいことです...快適な住まいを実現するためには、軒は重要なポイントになります。深い軒のメリットについて再度触れておきましょう。もちろん敷地の状況によっては、深い軒ができない場合もありますが...

深い軒のメリットは、大きく分けて二つあると考えます。

ひとつは、夏の時期における強い日差しが屋内に入るのを遮るというメリット、夏の強い紫外線が屋内に入ると、床のフローリングも色あせて痛みやすく、家具等のインテリアにとっても良いことはありません。夏は太陽高度が高いため、長い軒を出せば屋内への日差しは防ぐことができます。冬は太陽高度が低いため軒が深くても十分日差しは入ります。...西陽は、太陽高度が低いため別の対策が必要です...

深い軒のもう一つのメリットは、外壁材を保護するという点です。太陽の光は、人にとっては暖かいのですが、壁に当たり続けるとどうしても劣化を招きます。そのため家の外壁は太陽が当たる側面の方が痛みやすいのです。軒が深いと、それだけ太陽が外壁にも当たりにくくなるので、外壁の保護になり、耐久性が高まります。...他にも、こんなメリットが...

軒が深いと、雨が降ってもベランダまで振り込んでこないので、洗濯物が濡れません、出かけている時の急な雨には助かります。...軒の深さを気にする人は、あまりいませんが、夏涼しく、冬暖かいという木の家のメリットを活かすには、軒の深さは重要なのでは...

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