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桂離宮(世界一美しい木造建築)

20世紀を代表するドイツの建築家のブルーノ.タウトが、「それは実に涙ぐましいまで美しい」と絶賛したという桂離宮。日本庭園として最高の名園ともいわれる、日本の美を凝縮したような別荘です。美しいと誰もが口を揃えて絶賛する桂離宮の歴史について少しだけ触れてみたいと思います。...私などが触れるなどそれこそ畏れ多いことではありますが...

桂川がすぐ隣に流れる西岸に、平安調の雅な雰囲気に想いを馳せて江戸時代初期に造られたのがこの桂離宮です。桂離宮を造営したのは宮廷きっての文化人として知られる、八条宮智仁(としひと)と智忠(としただ)でした。桂離宮の建築が始まって以来400年間一度も火災に遭っていないとか。現在、京都には17の社寺や城が、「古都京都の文化財」として世界遺産に登録されており、今後追加予定なのが桂離宮と修学院離宮とされています。

桂離宮は「古書院」「中書院」「新御殿」に分かれており、元和元年(1615年)ごろに造られた「瓜畠のかろき茶屋」といわれる建物が古書院の始まりでした。桂川から水を引き細流れや大池を造りました。人口の自然景観の中に御殿や茶屋を配置しており、自然と建物が調和した美しさには、うっとりさせられます。智仁親王は、風流を大変好んだ人物で、平安貴族が桂で船遊びや宴をしていた様子を思い浮かべながら建てたと言われています。寛永6年(1629年)に智仁親王は崩御しています。その後、後継ぎの智忠親王により手を加えられました。現在の桂離宮の建造物は、池の周囲に書院群があり、その周囲に茶屋が点在しています。古書院や中書院、新御殿は、入母屋造りで柿葺き(こけらぶき)の屋根で、書院造りを基礎としています。しかし、数寄屋造りの箇所も見られ、建物自体も堂々とした雅な美しさを誇っています。

桂離宮は、なぜそれほどまでに美しいのか?

あらゆる部分が日常の要求に無駄なく自然に適っており、精神的な落ち着きがあるから...ブルーノ.タウトの言葉を借りて表現すると「実際、これ以上単純で、しかも同時に、これ以上優雅であることはまったく不可能である。」

簡単に言ってしまえば、「シンプル.イズ.ベスト」ってことでしょうか?

....私たちは気づきました、無垢の木と漆喰の白、この、きわめて単純な組み合わせこそ、究極の美であると...

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