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社長のひとり言

寝殿造

書院造や数寄屋造は、今までにも触れてきましたが、今日はそれらや現代の和風住宅の原点でもある、寝殿造に触れてみたいと思います。

寝殿造とは、建築としては母屋と庇(ひさし)という大陸伝来の建築構造に板床を張って濡れ縁を巡らせ、内部は柱だけで壁はほとんどないという建物です。外周を扉や篰(しとみ')といった開放可能な建具で覆い、夜は閉じ、昼間は開放した。板の間に丸柱が並ぶ開放的な内部空間を、御簾(みす)や几帳(きちょう)などの布を用いたカーテン状の障子や、屏風(びょうぶ)や衝立(ついたて)などのパネル状の障子といった移動可能.取り外し可能な障塀具(しょうへいぐ)で仕切って実際の生活空間を作った。そうした障塀具.障子で室内に生活空間を作ることを室礼(しつらえ)と呼ぶが、寝殿造とは建物と室礼が一体化したものである。寝殿造では室内の利用の仕方によって多様な障塀具が用いられ、広い空間が必要な儀式や饗宴(きょうえん)の時は障塀具を取り払い、私的な生活のときには御簾(みす)や几帳(きちょう)を用いて空間が作られた。

...難しくなってしまいましたが、何となくわかってもらえたでしょうか?...

今日の和風住宅に見られる、縁側、広縁、濡れ縁などは、寝殿造の特徴である、「あいまいな空間」が残ったものでしょう...

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