和紙の産地と特徴
2025/10/27
前回、和紙の魅力について書きましたが、今回は、和紙の産地とその特徴について書きたいと思ます。和紙は、全国各地でつくられていますが、それぞれの土地の水や気候、原料の違いから、
表情や性格も少しずつ異なります。以下に、代表的な産地と特徴を挙げていきます。
1.美濃和紙(岐阜県)
1300年の歴史を誇る美濃和紙は、薄くて強く光を通すと柔らかく美しい。障子紙の代表格として知られています。繊維が細かく絡みあっているため、透けるような白さとしなやかさを持っています。
2.越前和紙(福井県)
格式のある紙として、平安時代から公文書や写経用にも使われてきました。厚みがあり、落ち着いた質感が特徴です。手漉きならではの凹凸があり、照明のシェードなどに使うと上品な陰影を演出します。
3.土佐和紙(高知県)
清らかな水と、温暖な気候に恵まれた地で生まれる土佐和紙は、強靭で耐久性が高いのが特徴です。薄くても破れにくく、昔は地図や書画にも使われました。今では現代建築にも取り入れられ、照明や壁面装飾などで独特の風合いを生かすことができます。
4.石州和紙(島根県)
世界無形文化遺産にも登録された石州和紙は、楮(こうそ)繊維を強く叩いて練り上げるため、丈夫で水にも強い紙です。その強靭さから、昔は傘紙や帳簿紙にも使われていました。重厚で温もりのある質感は、和の趣を大切にする空間づくりに最適です。
...和紙は、見る角度や光の当たり方で表情を変えます。木の家に差し込む朝の光が障子を透かすとき、その柔らかい輝きが空間全体を包み込みます。自然素材同士が共鳴し合うその瞬間に、私たちは、「やはり日本の家は美しいな」と感じます。...
...和紙の魅力は、決して古さではなく、本物の素材が持つ優しさ です。
...私たちは、こうした自然素材が生み出す「光と影の美」を大切にしながら、現代の暮らしに合った木の家づくりを続けています。...ちなみに、私たちが推奨している「雨楽な家」では、土佐和紙、越前和紙を使っています。...








