木の家の家鳴り(やなり)の原因と対策について教えてください。
無垢材が水分量の変化で伸縮することにより鳴るのが家鳴りです。
家鳴りの原因
誰もいないはずの場所から、バキッと音がすると驚く人もいるかもしれません。新築の木造住宅ではこうした音がよく聞かれます。これが家鳴りです。
木造住宅の場合、建材に木材を使いますが、木は大気中の水分を吸ったり放出することで室内の調湿を行うと同時に、木そのものも伸びたり縮んだりを繰り返します。そうしてわずかなひび割れやねじれをおこすときになるのが家鳴りです。
新築の家に家鳴りが多いのは、まだ木が家に馴染んでいないためです。
無垢の家は家鳴りが多い
無垢の家は、建材に無垢材を使っているため、湿度の変化による伸縮も通常の家より大きくなります。
特に冬場は空気が乾燥するために無垢材からも水分が失われやすく、固定された状態で無理に縮もうとすることから細かいひび割れが生じてピシッと音が鳴るのです。
無垢の家を建てた人の多くが、最初の冬には毎晩のように家鳴りがした、と言っているように、しばらくは家鳴りが続くことを覚悟しておきましょう。また、そうした伸縮があることも、木が生きているという証拠ですから、それも含めて木の家に住むことを楽しむのがよいのではないでしょうか。
家鳴りの対策
湿気を吸ったり吐いたりして伸縮するのは木材の特性ですから、それを止めることはできません。そのため、対策といっても止めるのは難しいと言えます。
冬場に特に家鳴りが激しいのは、空気が乾燥することで、無垢材の水分が奪われるのも原因ですから、加湿を行って湿度を常に一定に保つことである程度収まる可能性はあります。しかし、こうした伸縮を繰り返して木材が徐々に馴染んでいき、10年もたてばしっかり馴染んで家鳴りもしなくなると言いますから、無理に家鳴りを止める必要もないのではないでしょうか。
原因を知らないと怪奇現象のようで気味が悪く感じてしまうので、家鳴りがどうして起こるのかを知り、無垢材の家の特徴だと割り切って生活するのがいいでしょう。
まとめ
家鳴りの原因は、建材として使っている木材が湿度の変化などにより伸縮し、その拍子にヒビが入ったり割れたりして音が鳴るものです。
家の強度が下がるほどの割れではないので心配はいりません。
無垢の家は特に家鳴りが多く、収まるまで10年かかるともいわれるので、あまり気にせずに生活していくようにしましょう。