家づくりの裏側から
2025/08/25
家づくりというと、完成した建物や、モデルハウスで見える美しい空間に目が行きがちです。しかし、本当に大切なのはお客様の目に触れにくい裏側にある部分だと常々感じています。
たとえば、柱一本の選び方。木の乾燥具合、強度、癖の見極めは、図面には現れない職人の知恵と経験です。また、耐震性を高めるための金物の配置や、見えなくなってしまう断熱材の施工精度も、暮らしの快適さと安心に直結します。
さらに、現場で働く職人たちの心意気も裏側の大切な要素です。図面通りに進めるだけでなく、「ここは少し工夫した方がいい」と気付けば手を止めて調整する。その積み重ねが、最終的に住む人にとっての心地よさにつながります。
家づくりは「形をつくる仕事」であると同時に、「見えない部分を大切にする仕事」でもあります。お客様にはなかなか伝わりにくいかもしれませんが、裏側を大事にするからこそ、表に出る仕上がりに説得力が宿るのです。
これからも私たちは、現場での裏側にこそ心を砕きながら、お客様に本当に安心していただける住まいをつくり続けていきたいと思います。...