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鉄骨と迷っている方へ|新築で木造住宅を選ぶ理由と後悔しないための判断基準

「一生に一度の家づくり、頑丈な鉄骨にするか、温かみのある木造にするか……」

 

新築を計画する際、多くの方がこの選択で悩みます。

ハウスメーカーの展示場に行けば「鉄骨は地震に強い」と言われ、工務店に行けば「木造は住み心地が良い」と言われる。

これでは迷ってしまうのも無理はありません。

 

結論から申し上げますと、どちらが絶対的に優れているという正解はありません。大切なのは、「ご家族の暮らし方や、何を大切にしたいか」との相性です。

この記事では、数多くの家づくりに携わってきた明陽住建の視点から、木造住宅ならではの特徴と、鉄骨と比較した際に後悔しないための判断ポイントを整理して解説します。

 

無垢の家

鉄骨住宅と木造住宅、それぞれの「強み」とは?

まずは、それぞれの構造が持つ強みを見ていきましょう。

鉄骨住宅の強み

鉄骨造(特に大手ハウスメーカーのプレハブ工法)の最大の魅力は、「圧倒的な強度」と「部材の品質が均一であることによる品質安定性」です。
工場で厳格な管理のもと生産された部材を現場で組み立てるため、職人の腕による品質のバラツキが極めて少なくなります。

 

「誰が建てても同じ品質の家ができる」という安心感は、工業化住宅である鉄骨ならではのメリットです。
また、素材としての強度が非常に高いため、柱や壁の少ない広大なリビングや、大きな窓(大開口)を実現する能力においては、一般的な木造の工法よりも鉄骨に分があります。

木造住宅の強み

一方、木造の強みは「日本の気候風土への適応力」と「質感」です。
木は「天然のエアコン」とも呼ばれ、特に内装に無垢材や漆喰などの自然素材を使った場合、湿気が多いときは吸い込み、乾燥しているときは吐き出す調湿効果を持っています。

 

寒暖差が激しく多湿な東海エリアにおいて、結露を防ぎ、快適な空気環境を作る能力に長けています。
また、将来的なリフォームのしやすさ(壁の移動など)や、コストパフォーマンスの高さも木造が選ばれる大きな理由です。

新築で木造住宅を選ぶ人が多い理由とは?

日本で建てられる戸建て住宅の約8割〜9割は木造と言われています。
なぜ、これほどまでに木造が選ばれ続けているのでしょうか。

日本の気候と木造の相性の良さ

日本は、夏は高温多湿で、冬は乾燥して冷え込むという、寒暖差の激しい気候です。
木は「天然のエアコン」とも呼ばれ、湿気が多いときは吸い込み、乾燥しているときは吐き出す「調湿効果」を持っています。

 

木造建築は、日本の気候においてカビや結露を防ぎ、建物の寿命を延ばすことにつながっています。

木造住宅の技術は劇的に進化している

「木造は地震に弱いのでは?」というイメージをお持ちの方もいるかもしれませんが、それは過去の話です。

 

現在の建築基準法では耐震基準が非常に厳しくなっており、さらに構造計算や金物工法の進化により、木造であっても鉄骨造と同等、あるいはそれ以上の耐震等級(耐震等級3など)を取得することが当たり前になっています。

 

「木だから弱い」のではなく、「計算されていないから弱い」。

しっかりと構造計算された現代の木造住宅は、大地震にも耐えうる強さを持っています。

木造と鉄骨を比べるときに見るべきポイント

イメージだけで選ばないよう、具体的な比較軸で見ていきましょう。

構造性能(耐震性・耐久性・重量)

  • 鉄骨
    素材自体が粘り強く、折れにくいのが特徴です。
    地震のエネルギーを「粘って耐える」構造が多く、倒壊のリスクは極めて低いです。
    ただし、鉄は重量があるため、地震の揺れ自体は大きく伝わりやすい傾向があります。
  • 木造
    「軽くて強い」のが特徴です。
    建物が軽いため、地震の揺れの影響を受けにくく、地盤への負担も少なくて済みます。
    現在は耐震等級3(最高等級)の取得が一般的になり、きちんと計算された木造であれば、鉄骨に見劣りしない耐震性を持ちます。

耐久面では、木造は「シロアリ・腐食」、鉄骨は「サビ」が大敵です。

どちらも弱点はありますが、現在は防蟻処理や防錆技術が確立されており、適切なメンテナンスを行えばどちらも長く住み続けることが可能です。

コストとランニングコスト

一般的に、坪単価は鉄骨造の方が高く、木造の方が抑えられる傾向にあります。

 

特に近年は世界的な鋼材価格の高騰により、鉄骨住宅の建築費は上昇傾向にあります。

木造を選ぶことで、建築費を抑えつつ、その分の予算を「キッチンのグレードアップ」や「無垢の床材」「断熱性能の向上」など、暮らしの質を上げる部分に回すことができます。

住み心地(温熱・音・香りなど)

ここが一番の違いと言えるかもしれません。鉄は熱を伝えやすいため、外気の暑さや寒さを室内に伝えやすい性質(ヒートブリッジ現象)があります。

 

夏暑く冬寒い家になりがちなので、大掛かりな断熱工事が必要です。
対して木材は、鉄の数百倍も熱を伝えにくい素材です。断熱性が高いため、冷暖房効率が良く、冬場に素足で歩いてもヒヤッとしにくいのが特徴です。

間取り・デザインの自由度

「鉄骨じゃないと広いリビングは作れない」と思われがちですが、一般的な住宅のサイズ(30〜40坪程度)であれば、木造でも十分な大空間や吹き抜けを作ることが可能です。

明陽住建の「雨楽な家」のように、太い梁(はり)を見せるデザインなど、構造そのものをインテリアとして楽しめるのも木造ならではの特権です。

木造住宅のメリット

スペックの比較だけでなく、情緒的な価値にも目を向けてみましょう。ここが木造を選ぶ最大の理由になることが多いです。

玄関を開けた瞬間に香る、木の香り。無垢材の床に寝転がったときの肌触り。
化学物質を極力抑えた木造住宅の空気は、まるで森の中にいるような安らぎを与えてくれます。これは数値化できない、けれど毎日感じる大きなメリットです。

「劣化」ではなく「変化」を楽しむ

鉄骨やビニールクロスなどの工業製品は「完成した時が一番美しい」のが基本です。

 

しかし、無垢の木は違います。
時が経つにつれて飴色に変わり、味わいが増していきます。家族がつけた小さな傷さえも、思い出として愛おしくなる。
古くなることを劣化と捉えるか、味わいと捉えるか。長く住む家だからこそ、経年美を楽しめる素材を選ぶ価値は大きいです。

将来の間取り変更・リフォームのしやすさ

家族構成が変わったとき、木造は壁を抜いたり移動したりといったリフォームが比較的容易です。

鉄骨造(特にプレハブ工法)の場合、構造上抜けない壁があったり、独自の規格で作られているため他社ではリフォームができなかったりするケースがありますが、在来工法の木造であれば、将来の可変性にも柔軟に対応できます。

木造住宅のデメリットと、向かないケース

もちろん、木造が全てのケースで正解とは限りません。

  • 定期的なメンテナンスは必要
    外壁の塗装や、シロアリを防ぐための防蟻処理など、定期的なメンテナンスは必須です。
    ただし、これは鉄骨造であっても外壁や屋根のメンテナンスは同様に必要ですので、「家は手をかけて守るもの」という意識を持つことが大切です。
  • 柱の少ない大空間を優先したい場合
    例えば「柱のない30畳以上のリビングが欲しい」「ビルトインガレージに車を3台並べたい」といった、住宅の枠を超えた特殊な大空間を希望される場合は、鉄骨造の方が適していることがあります。
  • シロアリ対策は必須
    木造の天敵は湿気とシロアリです。これに対しては「ベタ基礎」や「基礎パッキン工法」など、床下の通気を良くする現代の工法を採用している会社であれば、過度な心配は不要です。

鉄骨と迷ったときの判断基準

優先順位を整理する

  • 予算(イニシャルコスト・ランニングコスト)

  • 住み心地(温かさ・肌触り・空気感)

  • デザイン(無機質でモダンが好きか、自然素材が好きか)

  • 将来性(リフォームのしやすさ)

これらの中で、ご家族が何を一番優先したいかを書き出してみてください。

候補の工務店・ハウスメーカーに同じ条件で相談してみる

構造だけで決めるのではなく、提案力や担当者との相性も重要です。

同じ要望を伝えたときに、木造と鉄骨でどのようなプランや予算の違いが出るのかを比較検討しましょう。

完成見学会で「空気感」を体感する

夏場の湿気の感じ方、冬場の床の冷たさ、音の響き方、そして匂い。これらは体感しなければ分かりません。
直感的に「心地よい」と感じた方が、あなたに合っている住まいです。

10年後、20年後も「いい家だ」と思える選択をするために

鉄骨の「強靭さ・安心感」と、木造の「温もり・適応力」。
どちらの構造にも良い点があり、ご家族が「家のどこに重点を置くか」で正解は変わります。

私たち明陽住建は、名古屋市・知多市を中心に、無垢の木と自然素材を使った家づくりを行っています。


本物の無垢材(ヒノキやスギ)や漆喰の壁を使いながらも、若い世代のご家族にも手が届く価格で提供することにこだわっています。職人の手仕事による造作家具や、木の温かみあふれる空間は、既製品の住宅にはない豊かさがあります。

 

「木造の耐震性がやっぱり心配」「実際の木の家の空気感を味わってみたい」もし少しでも迷われているなら、ぜひ一度、明陽住建のモデルハウスや見学会へお越しください。

理屈ではない「木の家の心地よさ」を、ご自身の体で確かめていただければと思います。

 

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