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古民家の知恵から学ぶ

風雪に耐えてきた古民家は、私たちに多くの知恵を与えてくれました。まず、再生して使えば、住まいを200年以上維持することは決して難しくないということです。そして、時間が経てば経つほどに深みを増し、資産としての価値も下がることのない家造りが可能であることも知りました。さらに、重要なことは、再生できる家とは、柱と梁が太く構造体がしっかりしていることに加え、しかも柱や梁がきれいに並んでいる家であることが条件だということです。これは「間面記法」(けんめんきほう)と呼ばれる日本古来の表記方法で、建物の規模を「間」と「面」で記するものです。「間」とは柱と柱の間数、つまり間口の大きさです。「面」とは庇のかかっている面の数を表します。等間隔に並ぶ柱によって区切られた部屋割りはシンプルで用途に合わせていかようにも変化させることが可能です。これに対して、最近の住宅は何LDKという区分けによって、部屋の用途を限定し、生活スタイルをもあえて規制するかのような、でこぼこの家になっています。間面記法に則った古民家と比較したとき、複雑化した構造体では再生が非常に難しいことがわかりました。結果的に、家族の構成が変わり、暮らしに変化が生じた時に、それまで暮らしてきた家を活かした再生は不可能となり、わずか30年足らずで建物は壊されてしまうのです。平均寿命が世界最長の国で、世界で最も短命の家に暮らす矛盾に、そろそろ気づく時なのかもしれません。家は、35年に一度改修、100年に一度再生し、350年に一度解体再生することで維持することが可能といいます。事実、世界各地に築200年、400年を超える民家が現存し、それぞれの家に暮らしの営みが続いています。親から子供へ、そして孫に、さらにその子供たちへとつながっていく「家」は、その家族にとってかけがえのない「実家」といえるでしょう。
...私たちが世界の古民家から学ぶことは、何百年も住み続けることができる耐久性、構造体がしっかりしていること...なのでは...







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