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これだけは知っておこう!無垢材と集成材の違い。

木造住宅に使われる「木」

木造住宅は、その名前の通り「木」を使って作られた家のことです。
昔からある日本家屋やログハウス、「木の家」として販売されている建売住宅など、年代や様式を問わず、気で作られた住宅はたくさんあります。

実は、木造住宅に使われる「木」には、「無垢材」「集成材」の2種類があります。

 

「無垢材」と「集成材」の違い

「無垢材」は山や森で育った自然の木から切り出した板や角材のことです。
一方、「集成材」はさまざまな種類の木を小さな材料に加工した後、接着剤で貼り合わせて作ります。
食べ物で例えると、ステーキとハンバーグのような関係の無垢材と集成材は、それぞれ違った特徴があります。

 

加工後の反りや縮み

木は、伐採した後は内部に水分を含んでおり、時間がたつに連れて水分が蒸発して繊維が「締まって」いきます。
木の繊維の状態は、木の種類や生育状態によって違いがあるため、繊維が密な部分と密でない部分では「締まり方」に差が生まれ、反りや変形、縮みを起こします。

無垢材は、伐採後に乾燥作業を行ってから板などに加工しますが、この乾燥が不十分だと時間が経ってから反りや変形、縮みを起こしてしまいます。


例えば、乾燥が不十分な無垢材を床材として使用した場合、数年経つと床に段差や隙間ができるといったことが起こります。
乾燥をしっかり行った質のいい無垢材であれば、こういった問題は防ぐことができます。

 

集成材は、種類の木を貼り合わせることで、木が持つ「クセ」を修正しています。
そのため、反りや変形、縮みが起こりにくく、乾燥が不十分な無垢材のような問題が起こりません。

 

色合いや模様

木材の色合いや模様は、木の種類によって違いがありますが、同じ種類の木でも生育環境によって微妙な違いが生まれます。
そのため、無垢材は一つ一つの色合いや模様に違いがあり、床材等に使用すると隣あった板と色合いに差があるということがあります。


色合いの違いもナチュラルな味わいの一つですが、統一感がなく落ち着かないと感じる人もいます。
品質の均一化を目的として開発された集成材は、色合いや模様も均一化されており、無垢材ほどの差はありません。
木の色合いや木目を一つ一つ楽しみたいなら無垢材、統一感を求めるなら集成材を選ぶとよいでしょう。

 

耐用年数

無垢材の耐用年数は、乾燥状態や使用環境によって変化はするものの、一般的には樹齢と同等と言われています。
木の種類にもとりますが、建築材料として使われる木は樹齢30~40年程度であるため、きちんと乾燥を行い、木にとって悪い環境でなければ30年~40年の耐用年数があると考えることができます。

 

一方集成材は、木を小さな材料に切った後で接着剤で張り合わせて製造しているため、耐用年数は木の種類や樹齢ではなく、接着剤自体の耐用年数によります。


それでは、この接着剤の耐用年数はどの程度かというと、実を言うとはっきりわかっていません。

ただ、無垢材が一本の木として繋がっているのに対し、集成材が日々劣化していく接着剤で繋ぎ合わせられた材料であることを考えると、集成材の方が経年劣化による強度低下が激しく、したがって耐用年数も短くなると考えるのが自然です。

 

調湿性

木は材木になった後も空気や水分を吸収・蒸発させる働きを持っているため、木の家を「生きている家」「呼吸する家」と呼ぶことがあります。
しかし、小さな材料に切った後、接着剤で貼り合わせた集成材は、木と木の間に接着剤の層ができてしまうため、木が上手く「呼吸」できません。
集成材と無垢材では、無垢材の方が「呼吸」する能力が高く、調湿性に優れています。

 

コスト

無垢材は、木が建築材料として使える太さ、大きさになるまで何年もかかるうえ、材料として使える部分が限られてしまうため、価格が高くなってしまいます。
一方、集成材は建築材料にする前に小さくカットするため、無垢材では材料として使えない太さ、大きさの木でも建築材料にすることができます。
無垢材にはない加工や接着剤のコストはかかりますが、材料コストを低く抑えられるため、無垢材よりも価格は安い傾向にあります。

 

まとめ

無垢材と集成材は、どちらも木でありながら製造法に違いがあるため異なる特徴を持っています。
集成材は木の雰囲気を手軽に楽しむことができますが、木としての機能性や木の香り、自然な風合いを楽しむなら無垢材を選ぶとよいでしょう。

 

 

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