木の家にシロアリが!いる可能性がある5つの症状とは?
シロアリは最大の敵
木造建築が多く、じめじめした梅雨の時期がある日本では、昔からシロアリの被害に悩まされてきました。
最近は、シロアリを防ぐ建築方法や建築材料の登場で日本在来種のヤマトシロアリによる被害は減少傾向にあるようですが、それに代わるように外来種であるアメリカカンザイシロアリの被害が増加傾向にあり、全体的な件数は減っているとは言えません。
今も昔もシロアリは木の家の最大の敵といえます。
こんな症状に注意!シロアリがいるかも?
防虫施工をしていても、シロアリを完全に防ぐことはできません。
シロアリは雑食性でプラスチックやコンクリートも食べることもあり、繁殖力が非常に強いため、住みつかれたまま放置していると大きな被害となってしまいます。
被害を最小限に食い止めるためにも、日ごろの注意が大切です。
1:羽アリが家の中を飛んでいた
シロアリは、種類によって時期や時間は異なりますが、早ければ4月から梅雨の時期の7月ごろまでにかけて、巣の中で成長した新しい女王アリが新たな巣をつくるために羽アリとなって飛び立つ「巣別れ」を行います。
そのため、この時期に家の中で羽アリが飛んでいた時は要注意です。
羽アリといっても、いわゆる普通のアリの羽アリであれば心配する必要はありませんが、シロアリであれば近くに巣がある可能性があります。
家の中に大量の羽アリが飛んでいた場合は、外部から飛んできたのではなく、家の中に巣をつくられた後である可能性が高いため、早急に対応が必要となります。
2:近所でシロアリを駆除していた
シロアリは羽アリとなって移動するほか、通常のアリ同様地中に穴を掘って移動もします。
そのため、近所でシロアリの「駆除」をしていた場合、シロアリが地中を通って近づいている可能性があります。
また、雑食性のシロアリは木造以外の家に住み着くこともあるため、たとえ近所に木造住宅がないとしても注意が必要です。
3:床や建具の違和感
シロアリは木の内部の柔らかい部分を最初に食べるという習性を持つため、柱や床をシロアリが食べていても表面的には変化がなく、見た目には被害があることが分かりません。
しかし、シロアリの被害に遭った木は中に空洞ができるため、木槌などで叩くと被害に遭っていない木とは音が違う、釘やネジで簡単に穴が開いてしまうといった違いがあります。
また、中が空洞になることで歪みが生じるため、床が被害に遭うと「踏むとブカブカする」、建具が被害に遭うと「ふすまやドアの開け閉めがしにくい」といった違和感が出てきます。
4:木くずやフンが落ちている
シロアリは木を食べたときや、木材の外に出てくる時に、細かな木くずや砂のようなフンを落とします。
もし、床に木くずやフンを発見したときは注意が必要です。
また、天井の梁や柱をたたいたときに、パラパラと砂のようなものが落ちてくるときも要注意です。
もし、シロアリを見つけて殺虫剤で駆除したとしても、本巣にいる女王アリを駆除しなければ被害は広がる一方なので、決して安心してはいけません。
5:蟻道・蟻土
光や風を嫌うシロアリは、地中から這い出して壁を上るときや、木材の割れ目や継ぎ目を通るときに、排出物や土砂を詰めたり盛り上げることで通り道を作ります。
家の中や床下に、蟻道や蟻土をみつけたときは要注意です。
まとめ
シロアリの被害は築5年以上になると増加しはじめます。
これは、シロアリ用の防虫剤の持続効果が最長で5年となっており、新築のときに行った対策の効果が切れることと関係しています。
新たに防蟻施工を行わないと、必ずシロアリ被害に遭うというわけではありませんが、シロアリ被害は「気づいたときには被害甚大」ということも多いため、大切な木の家を守るためにも定期的な点検と防蟻施工を行いたいものです。