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合掌造り

合掌造りといえば茅葺(かやぶき)の叉首(すさ)構造の屋根が大きな特徴となっています、とりわけ後の時代に建てられたものはその屋根が急勾配になっています。この傾斜は、豪雪による雪下ろしの作業軽減や多雨地帯でもあることによる水はけを考慮したものと考えられています。現在見られる合掌造りにも切妻屋根のもの(白川村や五箇山に多い)、入母屋根のもの(荘川村に多い)がある。残存している切妻屋根の家屋については、その方が屋根裏の作業スペースが多く取れるからと指摘されています。また、屋根の勾配を急にしたことは、屋根裏に二層もしくは三層の空間を確保することにつながり、豪雪への対策以外に養蚕業にとっても都合が良いものでありました。書院造や数寄屋造りなどの住宅で使われている小屋組(和小屋)と比べ、構造に大きな違いがあります。和小屋が棟木や母屋を下から鉛直方向に支えるのに対し、合掌造りは両側から「人」の字形に寄りかかった部材が棟木の点で交差する形状となっています。これは一般に叉首(さす)構造と呼ばれ、トラス構造であり、梁材に与える曲げモーメントを低減し、引張力に集中させるという点で、木材の性質上、優れた構造であるとされています。合掌造りにすることで屋根裏に小屋束のない広い空間が生まれます。江戸時代中期頃、養蚕業が活発化すると、この空間を利用し、農家の住居の屋根裏で養蚕の棚を設置する様になりました。もともと構造上勾配の小さな屋根は造りにくい合掌造りではありますが、?3層、4層という具合に養蚕棚の空間を大きく取るために、屋根がさらに高く切り立ったと考えられています。

茅葺屋根の葺き替えは、30年から40年に一度行われます、また屋根から雪が落ちるときに、茅も一緒に落ちてしまうことがあります。このための補修作業は年に1、2度必要となり、茅葺屋根の葺き替えや補修作業では、地域住民の働力提供による共同作業で行われます。この仕組みを結(ゆい)と呼んでいます。

...合掌造りといえば、岐阜県の白川郷が有名ですね。この地方の人なら一度は行ったことがあるのでは...

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