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都市部や密集した住宅地の場合、面積制限や高さ制限などによって、空間は常に制約されてしまいます。でも、リビングなどゆったりと落ち着きたい空間には、広がりと安定感が欲しいものです。そこで、実際の空間に制限があっても、設計によって視覚的な効果を与えられるように考えます。視線が捉えるものには、窓や家具、エアコンや照明などがあります。これらの配置を調整することで広がりや安定感をつくりだすことができます。水平ラインは視線を左右に広げる効果があり、ラインの高さを下げることで安定感も生まれます。窓やエアコン、照明を家具に隠すことでも空間をすっきり見せることができます。目立たなくすることで視線を逃がしていきます。もう一つ、窓とその先の風景を利用して視線を引きつける方法があります。それには、天井際や床面が抜けている(小壁や腰壁などがない)窓はとても効果的です。リビング続きのデッキも
窓の先にもう一つ部屋があるような感覚が起こり広く感じさせることができます。その他、地窓を使い低い位置で視線を逃がすと、小さな坪庭でも植栽を印象付けることで屋外を感じ、広がりを覚えさせることができます。
...都市部の密集地や狭小地の小さい家でも、設計上のちょっとした工夫で、広く、ゆったりとした空間を演出することができます。...